支払う税金がいくらになるか決める要素の一つが税率です。税率は毎年変わるわけではないので自分がいくら支払うか予測がつきます。
個人事業者が法人成りする理由の一つに個人=所得税と法人=法人税の税率の差があります。個人事業者が一定以上の利益がある場合に法人成りすることによって納税資金を抑えることができるからです。同じように贈与税と相続税についても税率の差があります。
一般的に贈与税の非課税枠110万円はよく知られているところですが、贈与税と相続税の税率までは知られていないのではないでしょうか。
贈与税率は0円から4500万円の間で段階的に税率が上昇していきますが、相続税率は0円から6億円の間で段階的に税率が上昇していきます。
親が3000万円のマンション一室を子に贈与する場合、贈与税は1250万円します。一方でそのマンション一室を相続した場合、相続税は0円になりますので相続した方が有利になります。贈与税1250万円支払っても贈与した方が有利になるケースは親がマンション一室以外に3億円以上の財産があった場合です。
6億円を超えない限り同率で金額が交わることがはないので、金額で有利不利を判断するときは、相続財産を整理して税率を把握しておかなければいけません。
一方、法人成りして法人が支払う納税は23%から37%ほどになります。個人の場合は0円から4000万円の間で段階的に税率が上昇していき税率は最高60%になります。この税率には利益に伴い派生する事業税や住民税も含まれます。
法人と個人の税率は450万円ほどが分岐点でこれを超えると法人税率の方が有利になり、さらに450万円を役員報酬に付け替えると給与所得控除の恩恵により個人の納税額は低くなります。しかしこの恩恵も控除限度額が縮小され、1000万円を超えると法人の納税が有利になります。例えば、法人に1000万円の利益があれば500万円を法人に、残りの500万円を個人に分散すると構造と税率から全体で見た場合の納税が低くなります。ですので、法人と個人の資金繰りのバランスからシュミレーションするケースが多く一様ではありません。
特に法人と個人を分ける要素には税率の他にも、税法そのもの、考え方が全く異なる点があります。法人税法は常に利益を追求する考え方に基づいています。また、法人と個人は全く異なる主体ですので、個人がその法人の株主で経営権をもっていても区別して考える必要があります。