マンション区分所有貸付事業を法人成りできるか?

個人事業から法人成りする理由に、利益に対する個人と法人の税率の差があります。この方法は合法的で、法人化したのち、利益を個人と法人に上手く分散させれば成立します。

一方で不動産貸付業の場合、個人の建物を法人に未償却残高で譲渡し、土地は個人名義のまま法人に貸す方法があります。土地も法人名義にすると、時価で譲渡することになります。法人に資金力=資金調達ができない場合や、近年の土地の高騰もありますので、なかなか難しいケースの方が多いと思います。

マンション一棟を持っている場合と敷地権付き区分所有マンションを持っている場合、前者は上記方法は可能になってきますが、後者の場合は土地も法人に譲渡しなければいけません。

区分所有法では、建物は専有部分の権利と、土地はその専有部分に対する敷地利用権と定義し、敷地利用権は専有部分と一体化した権利であり、原則として分離して処分することはできないと定められています。また、名義変更を行う際には、専有部分のみ移転し、敷地利用権を個人名義のまま残すことは、原則として認められていません。

つまり、敷地権付き区分所有マンションでは、区分所有法上、専有部分と敷地利用権は原則として分離処分ができないため、建物だけを法人名義にし、土地=敷地利用権を個人名義のままにする方法は、通常採ることはできません。ただし、マンション管理規約や登記状況によっては例外となるケースもあります。

不動産貸付業でも法人成りは多く行われますが、物件の種類によっては、希望する名義変更の方法が法的に可能かどうかを事前に整理することが重要です。

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